漆黒の深淵に生命あり!9500m超深海で発見された驚異の生態系 - 光合成なしでも繁栄する生命の神秘
2025-08-13
CNN.co.jp
深海探査、新たな発見!9500mを超える超深海帯で生態系を発見
ロシアと米アラスカ半島の間に位置する海溝で、海洋研究者チームが驚くべき発見をしました。それは、深さ9500メートルを超える超深海帯、太陽光が届かない極限環境における生態系の存在です。
光合成なしで繁栄する生命の神秘
この生態系は、私たちが慣れ親しんでいる太陽光エネルギーを利用する「光合成」とは異なり、海底の割れ目から湧き上がるガスを利用して有機物を合成する「化学合成」によって成り立っています。これは、これまでで最も深い場所で確認された化学合成生態系であり、生命の多様性と適応能力の驚くべき証左と言えるでしょう。
探査の舞台:未知なる海溝
今回の発見は、潜水艇による詳細な調査によって可能になりました。この海溝は、地球上で最も深い場所の一つであり、極端な水圧、低温、そして完全な暗闇という、生命にとって過酷な環境です。しかし、そのような環境下でも生命は存在し、独自の進化を遂げているのです。
化学合成生態系とは?
化学合成生態系は、太陽光ではなく、地熱活動などによって放出される化学物質をエネルギー源として利用する生態系です。深海には、熱水噴出孔や冷水湧出孔といった場所があり、そこからメタンや硫化水素などの化学物質が放出されます。これらの化学物質を微生物が利用し、食物連鎖の基礎を築いているのです。
今後の展望:深海の生命研究の新たな一歩
今回の発見は、深海における生命の存在範囲と多様性に対する理解を深める上で、非常に重要な意味を持ちます。この発見をきっかけに、深海探査はさらに活発化し、これまで知られていなかった生命の存在が明らかになるかもしれません。また、深海の生命が持つ独自の生理機能や物質は、医薬品や新素材開発など、様々な分野への応用が期待されています。
今回の発見は、私たちがまだ知らない地球の奥深くに、驚くべき生命が存在することを示唆しています。今後の深海探査によって、更なる発見が期待されます。